2008年5月20日火曜日
建設中断していた平壌の105階建てホテル、工事再開
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080519-OYT1T00592.htm?from=navr 1990年代初めに建設工事が中断された平壌の柳京ホテル(105階建て、高さ約330メートル)の工事が今年4月、再開されたと伝えた。 北朝鮮で携帯電話事業を計画しているエジプト企業がかかわっているという。 同ホテルは北朝鮮最大の建築物として1987年に着工されたが、経済事情の悪化などでコンクリートの外観を残して工事が中断。以後は放置されていた。 我々のような廃墟マニアからしたら「単独の建築としては世界最大の廃墟」である柳京ホテルは、見るだけで御飯3杯食べられそうな代物である。しかし正直な所は「極東のサクラダファミリア」として永遠に未完の廃墟として歴史に名を残すと思ってたのに工事再開とは。 http://www.tanken.com/haikyo.html これは北朝鮮がもっとも見られたくない写真です。だって、この柳京ホテルは北朝鮮の威信をかけた建築物。なにせ高さ300メートル105階建て、約3000の部屋数を誇る超巨大ホテルなのだ。口が裂けても建築中止で廃墟とはいえないんです。でも、現実は設計ミスで建物が片寄っているため、これ以上工事を続けられないそうな。 http://ja.wikipedia.org/wiki/柳京ホテル 「Engineering News Record」(1990年11月15日)によると、ホテルの工事費は7億5000万ドルと推測された。ちなみに、北朝鮮の国内総生産は126億ドル(1998年、韓国銀行推定値)であることを考慮すれば、このホテル建設プロジェクトが北朝鮮経済に及ぼした負担の大きさが窺える。柳京ホテルを完工するには専門家の見積もりによるとさらに5億〜10億ドルがかかると言う(朝鮮日報2005年6月5日)。ただし、コンクリートの劣化等の事情により、建設継続は不可能と見る専門家も少なくない。 もともと水田が多数存在した川岸の地盤の悪い土地であったという悪条件があった。現在もホテルが立地する地区の周囲は川に取り巻かれている。追い討ちをかけるように、設計ミスによる建物の傾きが判明し、工事は再開されていない。また現在では、コンクリートのクラックに入り込んだ水分が冬の寒さで凍結膨張をくりかえしたため、一層強度が低下しているともされ、著しく危険であることから現在では立ち入り禁止となり、北朝鮮の地図からも削除され掲載されていない。 16年間建築が放置された構造物を、果たして完成させることができるのかどうか、我々廃墟マニアの興味は尽きない。とはいえ、たとえ機会があろうが宿泊するのは辞退したいものですけど。 Black design http://www.blackdesign.jp/